2019/02/10 12:33
私は現在ステーショナリーブランドの海外営業をしています。
産休のため3月中旬からお休みをいただくことになったのをきっかけに、
今までの会社での時間を振り返ることが多くなりました。
新卒で入った今の会社は、小さいころから大好きな商品を扱っている会社で、
その中でも花形と言われる「法人営業部」に新人として配属になり、
毎日あくせくとしながらも楽しく働いていました。
1年目~2年目は、目標売上に対して200%近く行くほどの成績で
「新人なのに稼ぎ頭」とも言ってもらえるくらいでした。
ただ、この時はたまたまお客様からお話をいただいたり
先輩から引き継ぐ際に大きな案件をもらったりという
「運」で乗り切っているところがあり、
「すごい成績だね」「優秀だね」と言ってもらうたび、
なんだか申し訳ない気持ちと、「実際は全然すごくないのに…」という
もやもやとした気持ちがしていました。
そして迎えた3年目の始まりの時。
「これからは自分の実力で仕事をできるようになりたい」と強く思いました。
自分の力で仕事を取ってきて、実力が認められたらどんなに楽しいだろうと思いました。
しかし、気合十分で始まった3年目は 散々な結果でした。
目標比70%。後輩にも追い抜かされるほどの成績。
何をやっても要領が悪く、がんばって準備した提案もまったく通らず、
お客様の都合で案件が延期になったり中止されたり、
小さなことでも社内でとてつもなく怒られたり…。
希望に満ちて楽しく過ごしていた1・2年目とは全く違う景色が
私の周りを取り巻いているように見えました。
モチベーションは日に日に削がれ、
「こんな仕事、早く辞めたい」と毎瞬思うまでになってしまいました。
年初は、新たな目標に向かって希望に溢れてわくわくしていたつもりだったけれど、
実はその奥にどうしようもなく大きい焦りの気持ちがあったのだと、
当時の心の内を振り返ると、ありありと思い出せます。
何もかも上手くいってた1・2年目。
だけど自分の力ではなかったから、なんだかその後のことがとても怖かったのです。
運に任せてのほほんと楽ばっかりしていたら、
中身のない社会人になってしまうんじゃないか、と思って不安でたまりませんでした。
なんとか自分自身の力をつけなくちゃ。
優秀な同期は飛び級してもう主任になってる。
私は会社内で全然評価されてない。
そんなことがどうしても気になって、力が入ってしまっていました。
4年目以降は大きなプロジェクトのリーダーも出来、
自分の楽しいと思える仕事がだんだんと増え、
ありがたいことに上司や先輩・後輩に恵まれて、
全体的には楽しく過ごすことが出来ましたが、
3年目の大きなスランプを今振り返ってみると、
焦りと不安で支配されてしまい、「流れ」に身を委ねないで
自分でコントロールしようとしていたんだなぁと気づけます。
「流れ」
とても抽象的で、なんだかふわふわとつかめないものですが、
みなさんもなんとなく感じたことはありませんか?
なぜかスムーズにことが進むとき
何をしていても楽しくてわくわくできるとき
そういうときは、「今『流れ』に乗ってるんだろうな」と
最近は思うようになりました。
そして、その「流れ」には変に逆らわずに
ありがたく受け止めて、すっと力を抜いて身を任せる。
そうすると、自分では想像もできなかった
素敵なところにたどり着いたり、素晴らしい出会いが待っていたりするのだと。
だから、スランプの時を振り返って今、思うのです。
そっか、別に運で乗り切ってるのでもよかったんだ。
そして本当にやりたかったのは、自分の力でどうにかして
周りに「評価される」ことではく、
自分のやりたいと思うことを存分にやって、
主体的に動いていけるようになること。
自分の思い描く未来を自分の手で描き、楽しさをたくさん感じること。
それで周りからどう評価されるかは関係ないんだ。
私は、楽しく仕事がしたかった。
紆余曲折あったけど、なんだ、今それ実現出来てるじゃない。
これで良かったんだ。
迷わないで運に任せてのほほんとやっててよかったんだ。
1・2年目のあのゆるくて力の抜けたやり方で、なんの問題もなかった。
でも、3年目で焦って力んで回り道したことも、それはそれでよかったんだ。
ちゃんと、気付けたから。
私は自分が楽しいと思うこと、ほっとできることを選んで、
そうやって流れに身を任せていればいいんだ。
変に問題を解決しようとせずに、肩の力を取れば、
自然と自分のもともと持っていた力をうまく発揮できるのだ、ということ。
そんなことを思えるようになりました。
いや、でも…それってなんて楽なんでしょう!
そんな楽しちゃっていいのかしら…と思う部分もあるけれど、
力みが取れたころからいきなり売り上げがあがってきたのを考えると
やっぱり私はのほほんと楽しく毎日を過ごしているのが
「ちょうどいい動き方」のようです。
大人になると、肌つやがいまいちの日が増えたり
自分のふがいなさに気づいて落ち込んだり。
そんな悩みも出てくるけれど、
こうやって肩の力が抜けていくという面もあるのかもしれないですね。
これからますます大人の階段を上っていく今、
未来にはどんな自分が待ってくれているのでしょうか。